建設物語
こうちゃんの学校は3棟からなる二階建ての建物に幼~高等部までの肢体不自由児80名弱が通ってる。
教室・体育館には冷暖房設備があり、トイレも6種類ぐらいの様式がある。
スロープももちろん、エレベータも完備。
プールは屋内温水プール。
だからまだ水泳授業もやってるよ。
が、十年程前までひどく古い建物だったとか。
プールも無かったから、何キロも離れた市営の屋外プールへ通ってたんだって。
新校舎改築にあたっては、当時の市の担当者がとても熱心に動いてくれたと聞かされた。
学校の現状、子供達の様子をよく把握し、各地の先進校を視察され、良いところを取り入れ、青写真を描いていった。
とても立派なプールだけれど、ほんとは床の高さを調節出来るものにしたかったんだって。
知ってた?水深を変えられるらしいよ。
「幼~高まで同じプールを使うんだから、高さを変えられた方がいいだろう」って。そしたら、どの子も足がつく深さのプールになるものね。
でもね、莫大な予算がかかるから、それは実現しなかったらしい。
我が子しか見えてない親には、出来ない発想・・・
我が子じゃないけど、仕事だけど、相手の立場に立ってニーズを読み取る。
気持ちが無いと出来ないよね。
ほんとにアツい気持ちで養護学校の建設に関わってくださった担当者だったんだって。家にも帰らず、深夜まで働いてることもあったって。
でもね、途中でガンが見つかったんだって。
で、新校舎の完成を見ることなく亡くなられたのだと。。。
各教室横にあるトイレや高さ調節できる洗面台、各所にあるスロープなどなど、ほんとに素敵で素晴らしい建物なの!うちの学校。
でも入学時からこの建物だからね。他の養護学校を見たこと無いからね。ともすれば、こんなものかな、当たり前なのかな、になっちゃう。
改めて気付かされたお話だった。
見えないところで支えてくれ、考えてくれ、働いてくれた人々のおかげで成り立ってる。
その担当の方にお会いすることはもう出来ないけれど、もし会えるならばいっぱい「ありがとう」を言いたいな。そして、毎日のこうせいの楽しそうな顔を見てもらいたいな。
それは彼が思い描いていた子供の姿だったのかな。
何度でも何度でも「ありがとう」「おかげさまで」と言いたいです。
おかげさまで今日も大好きなプールに入れてます。本当にありがとう。。。
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